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伝統工芸

自分へのご褒美やギフトに最適な江戸切子

「受け継がれる伝統工芸 ~江戸切子~」では江戸切子と江戸切子専門店煌粋についてご紹介がありました。江戸切子は、その華やかな見た目だけでなく、実用性の高さでも知られています。 よく見かける通常のオールドグラスだけでなく、花器や食器、装飾品などにも加工することができ、日常生活でもお使いいただくことができます。
江戸切子の性質は耐久性に優れていて、その精緻なカットやデザインは日本の伝統工芸の代表として、今でも高い人気を誇っています。
日本の職人の精緻な技術のみならず、日本文化の伝統的な価値観や美学を示し、国内外の多くの人々に愛され収集されています。

本コラムでは、江戸切子の様々な魅力ある姿をご紹介します。

オールドグラス

花瓶

食器

小物

模様に含まれた意味

市松

市松模様は、四角形を格子状に配置し、巧みなカット技術と丁寧な細部処理により、ガラス上にバランスのとれた左右対称の模様を作り出しています。 職人の技と丁寧な仕事ぶりを示すだけでなく、調和とバランスを追求する日本文化の優雅さと気品も感じさせます。
現代の市松模様は、モダンなデザイン要素と組み合わされることが多く、革新的で斬新なスタイルに取り入れられています。 このように、市松模様は伝統的なルーツを守りつつ、現代の好みやニーズに合わせて時代とともに進化を遂げているのです。

麻の葉文

麻の葉紋様は、その繊細なカットとユニークな模様が特徴です。 麻の葉の形をあしらったこのデザインは、繊細で自然体の美しさがあります。工芸士はカッティングツールを使って、麻の葉の形をガラスに彫り込み、細部の質感や模様を加えていきます。 この制作工程を経て、技術力と芸術性を備えた模様が完成します。 この模様のデザインは、細やかなラインと自然の要素が組み合わさり、植物の生命力と調和を表現しています。 この模様の繊細さと洗練さは、工芸士の創意工夫と細部へのこだわりに驚かされることでしょう。

鬼滅の刃と日本の伝統模様

皆さんはどこかで上記の柄を見たことはありませんか?
そうです!2020年に台湾で一世を風靡した人気アニメ「鬼滅の刃」の登場人物に炭治郎と禰豆子が、それぞれ市松模様と麻の葉模様の着物を羽織っています。日本の伝統的な模様を登場人物に取り入れる作者の工夫は物語の隠されたメッセージとなっています。

主人公の炭治郎は二色の正方形を交互に配したシンプルな「市松模様」で、左右上下で繋がることから、子孫の繁栄、栄華、永遠を意味しています。炭治郎と禰豆子は二人ともこの模様の服を纏い、一族の繁栄を願う両親の思いが込められていることが伺えます。

この模様は、2020年東京オリンピックのエンブレムにも採用されています。デザイナーである野老朝雄さんは幾何学的なデザインの原理を得意とし国や文化・思想などの違いを示す「多様性と調和」のメッセージを込め、独自の市松模様を創出しました。

炭治郎の羽織模様のイメージ

2020年東京オリンピックエンブレムのイメージ

また、禰豆子が纏っている六つの菱形が放射状に広がる麻の葉模様の和服は、子供の成長と健康祈願、魔除けの意味が込められていて、その効果が信じられていたことから、古くから、よく新生児や子供の服に用いられていました。

禰豆子の羽織模様のイメージ

日本の伝統模様は、直線と曲線を組み合わせて、身近な植物や動物、自然、器具などをモチーフにした様々な模様があります。平和、子孫繁栄、健やかな成長、長寿、厄除け等の意味を持ち、本コラムでは鬼滅の刃にのせて、模様の豆知識をお伝えしました。

グラスの底にも工夫が

菊花

菊は日本文化において、高貴さ、強さ、永遠の象徴とされ、重要な象徴的意味を持っています。皇室の象徴であり、日本の国花の一つでもあります。工芸士がガラスに菊の輪郭や細部をカッティングし、ガラスの底に花紋様を加えることで菊の優美かつ繊細さを引き出し、日本文化における菊の象徴的な意味を反映しています。このクラシックなモチーフは、今でもその価値と魅力を保ち、日本工芸品として欠かせない一部となっています。

風車

丁寧にカッティングされた風車紋様は江戸切子の中でも活気感のあるユニークなデザインです。この紋様は江戸時代に人気があり、江戸切子の重要なデザインの一つとなっています。日本の伝統的な風車からインスピレーションを受け、カッティングと彫り込みでガラス上に風車を表現しています。風車の葉は、幾何学的形状を左右対称にカットし生き生きとした明るい印象を与えています。風車紋様のデザインは、日本人の自然に対する感覚や季節移り変わりを表現し、文化における自然と生命力の追求を反映しています。

台湾高雄市にあります ”和MARE” 実店舗にて、日本伝統工芸士とコラボレーションした「江戸切子」も近日販売予定しています。
ご詳細は”和MARE”へ、もしくはお電話にてご連絡等にてお待ちしております。

Mail:info@ma-r.co.jp