二重譲渡
nijuujouto
- 英語Double Selling
- 繁体字雙重買賣
- 簡体字双重买卖
あるものを複数の人に同時に売却することについて説明します。例として、AがBに不動産を売却した後、同一の不動産を別の人、つまりCに売却する状況がこれにあたります。不動産の売却は、登記を行うことで他人に対して効力を持ちます。したがって、Bへの所有権登記が完了する前にCへ売却することは法的に可能となります(登記が全て完了するまで、売却は正式には完了しない)。その結果、一番初めに登記をした人が最終的な所有者となります。ただし、例外として、CがAとB間の取引を知っている(つまり故意に)なおかつ不適切な意図がある場合、Bは登記がなくてもCに対抗することが認められます。遅れて登記をしたために不動産の引き渡しを受けられなかった受け取り手は、Aに対して損失等の賠償を求めることができます。なお、物品についても同様な二重売却の状況が生じる可能性はありますが、物品の場合は所有を確定するためには占有が必要となります。