「ホームネット一軒家」の初弾物件の外観
アプリでの電力使用量の確認画面
既存マンションや戸建住宅のリノベーション事業等を展開する(株)ホームネット(東京都渋谷区、代表取締役社長:濱中雄大氏)は20日、新築分譲戸建て事業「ホームネット一軒家」の初弾物件(相模原市南区、全2区画)を報道陣に公開した。
小田急小田原線「相模大野」駅から徒歩20分、小田急江ノ島線「東林間」駅から徒歩12分の立地。同地はもともと古家付きの土地として売りに出ており、同社は仲介会社を介して購入。既存の建物は老朽化が進み、再生することは難しかったことから、更地にした上で2区画に分け、戸建住宅2棟を新築した。いずれも敷地面積77.82平方メートル、延床面積76.54平方メートル、木造2階建て、間取りは3LDK。パナソニック(株)エレクトリックワークス社のIoTシステムと(株)シェアリングエネルギーの太陽光発電システム「シェアでんき」を採用した。
IoTシステムは、専用の分電盤「スマートコスモ」と家電の制御装置「AiSEG(アイセグ)2」を搭載することで、給湯器とエアコン、照明機器、住宅用火災報知器のIoT化を実現した。専用のスマートフォンアプリによって、電力使用量が確認できるほか、給湯器やエアコンの操作も宅内外から可能。住宅用火災警報器が火災を感知すると発生状況も通知する。電力使用量については目標を設定することで、AIによる電力使用の制御も可能。
「シェアでんき」は、シェアリングエネルギーが物件所有者から屋根を借り、同社負担で太陽発電パネルを設置。一定期間経過後はシステム一式を顧客に無償譲渡する仕組み。同社所有の期間中は、物件所有者に対して、太陽光発電による電気を電力会社からの電気料金と比較して割安の料金で提供する。物件購入者は初期費用の負担なく、太陽光パネルを搭載できる点などがメリット。譲渡後は売電収入も得られる。同物件の場合は15年経過後に譲渡する予定。今回、搭載した太陽光パネルの容量は6.0kW。
販売価格はいずれも4,880万円。7日の販売開始以来、周辺に住むファミリー層を中心に10数組が現地見学に来場した。「分譲戸建てでIoTや太陽光の設備があるのはめずらしい」等の反響を得ているという。
ホームネット東日本営業本部本部長の髙橋正哉氏は、「脱炭素等に貢献したいという考えで、今回当社として初めて、IoT+太陽光発電システムを採用した。ZEHも視野に入れたが、費用や条件等を踏まえて今回は採用しなかった。新築住宅に限らず、今後は、リノベーション事業においても積極的に採用していきたい」等と述べた。新築分譲戸建て・リノベーション戸建て合わせて、2025年までに年間100棟の販売を目指す。リノベーションマンションにおいてもIoTシステムを搭載していく。
なお、新築分譲戸建て事業については、適地を取得できた場合など機会があれば展開していく方針で、同社は従来通り既存住宅のリノベーション事業を主軸としていく方針。
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