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WAMARE経済情報

家賃債務保証業、90業者が登録/国交省

国土交通省は2日、4回目となる「家賃債務保証業者会議」をオンラインで開催した。

会議では、2017年開始の「家賃債務保証業者登録制度」の登録事業者が90社に達したと発表された。冒頭挨拶した同省住宅局安心居住推進課課長の上森康幹氏は「今や全賃貸取引の8割で家賃債務保証が使われている。民法改正に伴う根保証の極度額設定ルールにより、社会的意義もますます大きくなっている」などと語った。

(公財)日本賃貸住宅管理協会の家賃債務保証事業者協議会は、直近の取り組みとして、22年11月に自主ルールに適合した契約書を使っている会員であることを示す「適合マーク」をつくり、借り主・貸し主に周知することで、会員に自主ルールの徹底を促しているとした。(一社)全国賃貸保証業協会は、家賃債務保証利用者(借り主)の代位弁済等の情報を蓄積したデータベースが363万件に達したと報告。連帯保証人の死亡などで借主が直接家賃債務保証を利用したい場合、その利用方法が分からないといった相談が寄せられているとした。(一社)全国保証機構は、家賃債務保証制度を利用する借り主の生活が困窮している際に提供しているフードバンクによる食糧支援が、22年は1,438件にのぼっていると発表した。

続いて、家賃債務保証業の課題や展望をテーマに、3団体の代表によるパネルディスカッションを実施。単身高齢者の増加などで緊急連絡先の確保が困難な現状については「居住支援法人との連携が必要」という意見の一方で、「業界全体での統一見解は述べづらい」などの意見もあった。一部の事業者が受領している「滞納督促の事務手数料」については、「(家賃保証を販売している)仲介会社による丁寧な説明が必要」「遅延損害金の形が変わったもの」「滞納の抑制につながっている面もある」などの意見が挙がった。また、基本的には借り主が家賃債務保証会社を選択できない現状については「連帯保証人は貸主が選択するのが原則であり、借り主は貸し主が指定した保証会社を使うのが自然」という意見だけでなく「いくつかの保証会社から選んでもらえるようにしてもいいのでは」という意見もあった。

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