国土交通省が22日発表した令和5(2023)年地価公示によると、1月1日時点の地価変動率(全国平均)が全用途平均が2年連続で上昇した。調査地点は全国2万6,000地点。
ウィズコロナのもとで景気が緩やかに持ち直す中、地域や用途などによって差はあるものの、都市部を中心に上昇が継続。地方部においても上昇範囲が広がるなど、全国的に回復傾向が顕著となった。都道府県調査との共通地点における動向をみると、年前半・後半ともにすべての圏域で住宅地・商業地ともに上昇し、特に後半になるにつれて上昇率が拡大した。
1月1日時点の地価変動率(全国平均)は、全用途平均で1.6%上昇(前年:0.6%上昇)。住宅地は1.4%上昇(同:0.5%上昇)、商業地が1.8%上昇(同:0.4%上昇)といずれも2年連続で上昇、上昇幅も拡大した。
三大都市圏では、全用途平均が2.1%上昇(同:0.7%上昇)、住宅地が1.7%上昇(同:0.5%上昇)、商業地が2.9%上昇(同:0.7%上昇)。東京圏・大阪圏・名古屋圏の各都市圏においても、住宅地・商業地ともに上昇。上昇幅は住宅地が東京圏・名古屋圏で2%超、商業地がいずれも2~3%台の上昇幅となった。
地方圏は、全用途平均1.2%(同:0.5%上昇)と2年連続の上昇で上昇幅も拡大。地方四市(札幌市、仙台市、広島市、福岡市)については全用途平均・住宅地・商業地のいずれも上昇が継続。地方四市を除くその他の地域にでは、全用途平均・住宅地・商業地のいずれも3年ぶりの上昇に転じた。
都道府県別では、住宅地変動率がプラスとなったのは25県(同:20県)、商業地では24県(同17県)だった。今回最も上昇した地点は、住宅地は前年と同じ北海道北広島市共栄町1-10-3の地点で、前年よりも30%上昇した。商業地も同じく北海道北広島市1-1-3で、上昇率は28.4%。住宅地・商業地ともにトップ10は北海道が占めた。
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