(株)矢野経済研究所は5日、国内の中古(既存)住宅買取再販市場に関する調査の結果を公表した。買取再販事業を手掛ける事業者らに対して、同社研究員による面談・電話等によるヒアリング、文献調査をもとに数値を算出・予測した。
不動産会社が一度購入してリフォーム・リノベーションした後に販売する既存住宅買取再販市場については、年々拡大しており、2022年の市場規模(既存戸建て・既存マンションの買い取り再販戸数の合計)は約4万1,000戸(前年比5.1%増)と推計した。新築分譲マンションの価格高騰によって、ユーザーが値ごろ感の既存住宅市場に流れていると分析。中でも買取再販物件はリフォーム・リノベを経て新築同様の感覚で入居できることから人気を博しているとした。
23年の市場規模は、22年度から2.4%増の約4万2,000戸と予測。その後についても市場規模拡大基調が続くと見込んでおり、30年には22年と比べて22.0%拡大した約5万戸規模に達するとしている。同社では拡大の要因について、住宅ローンの先高観はあるものの、それでも低金利を前提とした緩やかな上昇が見込まれることや税制優遇などの良好な住宅取得環境の維持を挙げている。
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